北海道コラム

2017.04.17 北海道コラム

国の責任投げ捨てる暴言

 前回のこの欄で今村雅弘復興大臣が、原発事故によって避難区域外から避難するみなさんに対して、「ふるさとを捨てるのは簡単」と言い放ったことへの怒りと、この問題を大臣にただした復興特別委員会について書きました。あの発言から一ヵ月も経たないというのに、今度は記者会見で区域外避難は「自己責任」だという暴言が飛び出しました。国の責任を投げ捨て、どれだけ被害者の心を傷つけるのかと怒りの気持ちでいっぱいです。

 暴言への怒りは全国に広がりました。復興庁前では連日抗議行動が行われ、超党派の子ども被災者・支援議員連盟の一員として、紙智子参院議員とともに復興副大臣に抗議と辞任を迫りました。
 今村大臣は「自己責任」発言は撤回しましたが、「帰還は自主判断」だと言います。戻るか戻らないかが本人の判断というのは当たり前のことです。しかしその判断にはどれだけの苦しみを伴うか。しかも、住宅無償提供が打ち切られたことで、戻らざるをえないという方たちが出ています。
 今村大臣はこれまでも暴言を繰り返してきました。しかしそれは個人の問題ではなく、安倍政権による原発再稼働のために福島の事故を終わったことにするという姿勢そのものです。
 「共謀罪」法案の審議入り、森友学園問題、教育勅語復活など、どの問題をとっても安倍政権の行き詰まりは明らかです。安倍政権を一刻も早く退陣に追い込まなくてはなりません。私も全力を尽くします。