2021年6月7日(月) 参議院 決算委員会
「2019年度決算ほか2件」、「決議」
(ボタンをクリックやタップすると議事録が開きます)
2021年6月7日(月) 参議院 決算委員会
「2019年度決算ほか2件」、「決議」
○岩渕友君 私は、日本共産党を代表して、二〇一九年度決算、二〇一九年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、二〇一九年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、内閣に対する警告決議に賛成の立場から討論を行います。
二〇一九年度決算に反対する第一の理由は、消費税を一〇%へと増税し、国民に五・七兆円もの負担増を押し付けるとともに、生活扶助費の切下げや後期高齢者保険料軽減特例廃止等の社会保障関係費の削減など、更なる給付減と負担増をもたらしたものだからです。
他方、アベノミクスを推進するとして、大企業優遇税制を温存し、富裕層への優遇税制廃止を見送るなど、格差を拡大させてきました。経済政策の抜本的転換が必要であり、消費税の減税と富裕層、大企業への行き過ぎた優遇税制を改め、応分の負担を求めるべきです。
第二の理由は、安倍前政権の下で新防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画を策定して、戦争する国づくりを進めたことです。
一九年度軍事費は五兆六千億円となり、五年連続で過去最高を更新しました。予算に計上されていたイージス・アショアが断念に追い込まれたことは、トランプ米前大統領言いなりで、米国製の高額兵器を爆買いすることの矛盾と危険をあらわにしました。補正予算で兵器等を前倒しで取得するための歳出化経費を常態化させ、一九年度補正後の後年度負担額は五兆六千億円を超えましたが、将来の財政を圧迫し、国民に必要な施策ができなくなる危険性が増大しており、反対です。
第三の理由は、三大都市圏環状道路、国際コンテナ戦略港湾などの新規大型開発事業を優先し、技術面、安全面、環境面で問題が指摘されている東京外郭環状道路とリニア中央新幹線の建設を推し進め、原発再稼働を強行し、核燃料サイクルを温存するものだからです。
東京電力福島第一原発事故から十年たった今も、数万人もの方々がふるさとに戻ることができないまま、事故も収束をしておりません。脱炭素というのであれば、原発ゼロを決断し、省エネ、再エネ中心のエネルギー政策への転換を行うべきです。
なお、二〇一九年度国有財産無償貸付は、公共の福祉に寄与するため、賛成とすることを述べて、討論といたします。
○委員長(野村哲郎君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより採決に入ります。
まず、令和元年度一般会計歳入歳出決算、令和元年度特別会計歳入歳出決算、令和元年度国税収納金整理資金受払計算書、令和元年度政府関係機関決算書の採決を行います。
第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立をお願いいたします。
〔賛成者起立〕
○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。
第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立をお願いいたします。
〔賛成者起立〕
○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、令和元年度決算につきましては、多数をもってこれを是認することとし、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。
次に、お手元に配付の令和元年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立をお願いします。
〔賛成者起立〕
○委員長(野村哲郎君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
次に、令和元年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。
本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立をお願いします。
〔賛成者起立〕
○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。
次に、令和元年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。
本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。
〔賛成者起立〕
○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。
なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。