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所得税法改定案/消費税減税今こそ/岩渕議員迫る/参院本会議
日本共産党の岩渕友議員は8日、参院本会議で、所得税法等改定案について政府の姿勢をただしました。
岩渕氏は冒頭、放送法の解釈変更に政治的な圧力がかけられていたとされる内部文書をめぐり、松本剛明総務相が7日に行政文書だと認めたと指摘。高市早苗経済安全保障担当相(文書作成当時の総務相)は「自らの言明に従い、大臣も議員も辞職すべきだ」と迫りました。
高市担当相は、「捏造(ねつぞう)された行政文書」だなどと述べ、「大臣や議員を辞職すべきとは考えていない」と強弁しました。
岩渕氏は、生活必需品の相次ぐ値上げが家計を直撃するもとで、低所得、中所得の家計を圧迫し、貧困の拡大が懸念されており、「今こそ消費税の減税に踏み切るべきではないか」とただしました。鈴木俊一財務相は「国民生活に身近な品目を中心に上昇が継続し、低所得者の負担感が相対的に増加している」との認識を述べるにとどまりました。
岩渕氏は、岸田文雄首相が年間所得が1億円を超えると所得税負担率が下がる「1億円の壁」の打破を掲げながら、同案では所得30億円以上のごく少数の高額所得者への税率をわずかに上げるのみだと指摘。重要なのは一時的な株価の動きではなく、実体経済の底上げだと迫りました。
鈴木財務相は「最低限の負担を追加的に求める」と述べ、金融所得の低い税率にはほとんど手を付けない姿勢に終始しました。
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2023年3月8日(水) 参議院 本会議
「所得税法等改正案」
○岩渕友君 私は、日本共産党を代表して、所得税法等改正案について質問します。
冒頭、政治的公平性に関わる放送法の解釈変更に政治的な圧力が掛けられていたとされる内部文書をめぐる問題で質問します。
昨日、松本総務大臣は、行政文書であることを認めました。当時総務大臣だった高市氏は、内部文書を捏造だとし、これが捏造の文書でなければ大臣も議員も辞めるとの考えを答弁しました。高市大臣、自らの言明に従って、大臣も議員も辞職すべきです。いかがですか。
この問題は、放送事業者の自律性や報道の自由に関わる重大な問題です。高市氏始め関係者の調査と徹底した真相究明を行うべきです。総務大臣の答弁を求めます。国会として、究明のために、礒崎元首相補佐官の証人喚問を求めるものです。
生活必需品の相次ぐ値上げが家計を直撃しています。帝国データバンクの調査では、食料品の値上げが3月は3000品目を超え、8月にも累計2万品目を超える可能性が指摘されています。
生活必需品は、所得が低いほど消費支出に占める割合が高くなります。際限のない値上げが低所得、中所得の家計を圧迫し、貧困の拡大が懸念されています。岸田政権は、分厚い中間層の再構築と言いますが、進んでいることは真逆の方向ではありませんか。
家計への深刻な打撃を回復するために最も有効な方法は消費税の減税です。幅広い所得層の家計を底上げし、貧困と格差の是正、経済の立て直しを進めるために、今こそ消費税の減税に踏み切るべきではありませんか。
以上、財務大臣に伺います。
電気料金の高騰が家計や事業所に重い負担となっています。1か月の請求が10万円超え、とても払えないという訴えや、年間数千万円の負担増という病院など、国民の命、経済全体への影響は深刻です。前例のない思い切った対策というのであれば、政府の責任で電気料金を実質負担増にならない水準まで引き下げる、負担抑制の追加策を直ちに行うべきではありませんか。
日本のエネルギー自給率は僅か10%です。石炭や天然ガスなど輸入化石燃料に依存し、この11年で原発に23.5兆円もつぎ込んできたことが電気料金を底上げしています。諸外国のように、エネルギー危機への対策として、省エネと再生可能エネルギー導入を抜本的に強化することこそ必要ではありませんか。
以上、経産大臣の答弁を求めます。
以下、鈴木大臣に伺います。
10月に迫ったインボイス制度導入による影響は、小規模零細事業者、農家や一人親方、個人タクシーなど幅広く、中止を求める声が広がっています。インボイスの中止、延期などを求める自治体の意見書は、昨年末で389に上っています。
アニメ業界、声優業界で働くフリーランスを対象にした調査では、インボイス制度で四人に一人が廃業するかもしれないと回答しています。アニメーターも声優も年収300万円以下という方が多く、免税事業者のままでは取引から排除されかねず、課税業者になれば1か月分の収入が消費税に消えることになり、実質的な増税となります。本法案の激変緩和措置は期限付であり、問題の解決にはなりません。中止を決断するべきではありませんか。
物価上昇を上回る賃上げ、雇用の七割を占める中小・小規模事業者の賃上げが重要です。帝国データバンクが1月に行った調査では、2023年度に賃金改善があると見込む企業は全体で56.5%です。ところが、従業員5人以下の事業所ではその割合は39.6%に下がり、しかも、三社に一社が賃上げを実施しないと回答しています。
日本共産党は、アベノミクスで増えた大企業の内部留保に適切に課税し、中小企業への賃上げに回すこと、賃上げに応じて社会保険料を軽減する制度や賃上げへの助成制度を提案しています。こうした手厚い賃上げ支援策が必要ではありませんか。
岸田総理は、一昨年の総裁選で一億円の壁の打破を掲げました。しかし、本法案は、所得30億円以上のごく少数の高額所得者に対し、僅かに税率を上げるという極めて不十分なものです。金融所得への低い税率には指一本触れていません。その理由について総理は、二言目には、市場への配慮、マーケットへの影響を口にしますが、重要なのは、一時的な株価の動きではなく実体経済の底上げです。できない理由を挙げるのではなく、金融所得への低い税率を引き上げるべきではありませんか。
少額投資非課税制度、NISAの拡充も問題です。本法案では、一人当たりの投資上限額を1800万円に引き上げ、生涯非課税とします。現在の制度と併せて、5年後には夫婦で4080万円までの投資が可能になります。これだけの資金を株や投資信託に投資できるのは、ごく一部の富裕層クラスです。資産家にまで減税を行うのは制度の趣旨に反するものであり、なぜここまでの減税が必要なのか、納得のいく答弁を求めます。
岸田政権の資産所得倍増プランでは、NISAの購入額を五年間で28兆円から56兆円に倍増させるとしています。金融庁のパンフレットでは、老後のための費用など、まとまったお金が必要になるとして投資を呼びかけています。岸田政権の下で、年金は目減りし、医療・介護の負担は増えるばかりです。将来への不安をあおりながら、老後の資金は投資で稼げというのは、公的責任を投げ捨てて、国民に自己責任を押し付ける新自由主義そのものです。これが岸田政権の言う新しい資本主義なのですか。お答えください。
一方、投資をめぐるトラブルが急増しています。詐欺的な投資勧誘による被害は五千件を超え、5年前の10倍以上になっています。若者の被害も深刻です。20代の女性が投資トラブルに巻き込まれ、自ら命を絶つところまで追い詰められるという痛ましい事件も起きています。対策の抜本的な強化が必要ではありませんか。
税の申告の在り方について一言述べます。戦前の税制は、政府が決めた金額を納めさせるものでしたが、戦後、日本国憲法の下で、主権者国民が税金を自主的に計算し、申告し、納税することを通じて政治参加することを理念とする申告納税制度になりました。納税者同士が税金について学び、教え合う自主申告運動は、税について、誰もが相談に乗り、意見を交換することであり、当然の権利であるとともに尊重されるべきです。
岸田政権は、5年間で43兆円もの大軍拡を進めるとしています。その財源を賄うために、防衛省の予算とは別に、防衛力強化資金を創設し、国立病院などの積立金やコロナ対策事業の残金、東日本大震災復興のための復興特別所得税の一部を流用し、期間の延長で増税するなど、とんでもないことです。
さらに、岸田政権は、戦後初めて自衛隊の艦船など軍事目的で4343億円の建設国債を発行しようとしています。戦時国債を発行して侵略戦争に突き進んでいった歴史の教訓を踏まえ、財政法四条は、公共事業費、出資金、貸付金を除き国債発行を禁じています。1966年、当時の福田赳夫大蔵大臣は答弁で、防衛費は消耗的な性格を持つため、施設も含めて公共事業費には含まれず、建設国債の対象とはならないという厳格な歯止めを示しました。この一線を越えてしまえば軍事費が拡大することは必至であり、戦前の反省からも、平和憲法の趣旨からも、歯止めの撤廃は到底認められません。国会答弁との整合性をどう考えるのですか。
安全保障政策の大転換、大軍拡と大増税の撤回を求め、質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
○国務大臣(鈴木俊一君) 岩渕友議員の御質問にお答えいたします。
まず、生活必需品の値上げについてお尋ねがありました。
消費者物価は、これまでの世界的な原材料価格の上昇や円安の影響により、食料品やエネルギーなど国民生活に身近な品目を中心に上昇が継続しており、特に低所得者の負担感が相対的に増加していると考えられます。
このため、特に低所得世帯に対しては、昨年六月から低所得の子育て世帯に対し児童一人当たり5万円を給付し、昨年10月頃から住民税非課税世帯への5万円給付を開始し、現時点で対象世帯の約8割に給付金が支給されるなど、重層的な支援策を切れ目なく講じてきました。
その上で、年度末に向けて、総合経済対策、補正予算の執行を加速しつつ、エネルギー、食料品価格の動向等を踏まえ、必要な追加策を検討するとともに、分厚い中間層の形成を図っていくためにも、あらゆる政策を総動員し、物価上昇を超える賃上げの実現を図ってまいりたいと考えています。
次に、消費税減税についてお尋ねがありました。
消費税については、急速な高齢化等に伴い社会保障給付費が大きく増加する中で、これをあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、社会保障の財源として位置付けられております。このように、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源であるため、減税は考えておりません。
次に、インボイス制度についてお尋ねがありました。
インボイス制度は、複数税率の下で適正な課税を確保するために必要なものです。御指摘のような小規模事業者の方々の様々な御懸念について、政府一体で連携して丁寧に課題を把握しながら、きめ細かく対応してまいります。
具体的には、免税事業者を始めとした事業者の取引について、取引環境の整備に取り組むとともに、令和4年度補正予算においてインボイス対応のための支援策の充実を盛り込んでいます。
また、令和5年度税制改正においては、これまで免税事業者であった方がインボイス発行事業者となった場合の負担軽減措置や、少額のインボイス保存に関する中小事業者の事務負担軽減措置などを講ずることとしております。
引き続き、丁寧に課題を把握しながら、関係省庁で連携して必要な対応を講じてまいります。
次に、内部留保と賃上げについてお尋ねがありました。
内部留保への課税については、二重課税に当たるとの指摘があることから、慎重な検討が必要であると考えています。また、社会保険料の事業主負担の軽減については、社会保障の給付の見直し等を行わないまま単に社会保険料の事業者負担のみを引き下げれば社会保障の持続可能性に支障が生じることから、慎重な検討が必要と考えております。
その上で、政府としても、中小企業等においても物価上昇を超える賃上げに取り組んでいただくことは重要な課題であると認識しており、令和4年度税制改正で拡充した賃上げ税制において、中小企業等について税額控除率を大幅に引き上げたほか、事業再構築、生産性向上等支援と一体的に行う賃上げ支援を大幅に拡充し、さらに、下請Gメンを300名体制に拡充するなど価格転嫁を強力に推進するなど、中小企業等においても賃上げを行うことができる環境整備にしっかり取り組んでおります。
次に、いわゆる一億円の壁についてお尋ねがありました。
この問題については、税負担の公平性を確保する観点から、市場への影響も踏まえ、総合的な検討を行うこととされていたところです。
こうした中、かなりの高所得者層では所得税の負担率の低下が著しいことなど、現下の状況等を踏まえ、このような所得税の負担構造の問題について早期に是正する観点から、与党税制調査会において幅広い観点から御議論をいただいた上で、今般、極めて高い水準の所得を対象として最低限の負担を追加的に求める措置を導入することとしたものです。
政府としては、まずは令和7年から施行される今回の改正の効果をよく見極めてまいりたいと考えております。
次に、NISAについてお尋ねがありました。
現状、NISAの利用者の七割は年収500万円未満であるなど、NISAは中間層を含めた幅広い層の資産形成に活用されていると考えています。
さらに、今般のNISA制度の見直しを行うことによって、これまで以上に長期、積立て、分散投資による資産形成を行いやすくなり、幅広い層の資産形成をより一層サポートすることができるものと考えています。
また、今般のNISAの拡充に当たっては、年間投資枠や一生涯にわたる非課税保有限度額を設定することにより、投資余力が大きい層に対する際限ない優遇とならないよう留意しております。
こうした一定の制限を設けつつ、幅広い層にとって使い勝手の良い柔軟なNISAの制度とすることで、家計の資産所得の拡大を目指していきたいと考えております。
次に、資産所得倍増プランによる投資の促進についてお尋ねがありました。
岸田内閣の目指す新しい資本主義においては、国民の所得を広く引き上げ、成長と分配の好循環を進めていくことを最重点課題として位置付けております。
そして、急速に高齢化が進展し、暮らし方が多様化する日本社会においては、家計の勤労所得だけでなく、金融資産所得も増やし、安定的な資産形成を実現していくことが重要と考えています。
社会保障制度は国民の安心や生活の安定を支えるセーフティーネットであり、政府として持続可能な制度の構築に取り組んでいるところですが、その上で、資産所得倍増プランに基づき、中間層を含めた幅広い層が自らのライフプランに応じた資産形成を実現できるよう、貯蓄から投資への流れを後押ししていきたいと考えています。
次に、詐欺的な投資勧誘への対策についてお尋ねがありました。
金融庁においては、金融商品取引業の登録を受けず違法に投資勧誘等を行っている事業者の実態把握に努め、警告書の発出、公表や警察当局との情報共有を行っています。
金融庁のホームページやSNS等も注意喚起に活用しており、御指摘の痛ましい事件も踏まえ、SNSやマッチングアプリ等で知り合った者からの投資勧誘についても注意喚起を行っています。
また、資産所得倍増プランでは、金融経済教育推進機構、仮称を設立し、官民一体となって金融経済教育に関する戦略的な対応を進めていくこととしております。その際には、家計の金融リテラシー向上に向けて、こうした投資被害に遭わないための金融教育にもしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
最後に、財政法第四条の趣旨と国会答弁の整合性等についてお尋ねがありました。
御指摘の1966年の福田大蔵大臣の答弁においては、防衛費は消耗的な性格を持ち、公共事業費等に準ずることは適切ではない旨の答弁があったと承知しております。
この点につき、昨年12月に閣議決定した国家安全保障戦略等において、防衛力の抜本的強化を補完する取組として、防衛省と海上保安庁との連携や公共インフラ等が明確に位置付けられた中で、海上保安庁の船舶等が建設公債の発行対象であることを踏まえ、安全保障に係る経費全体で整合的な考え方を取る観点から、防衛省・自衛隊の施設整備や艦船建造に係る経費について建設公債の発行対象として整理することとしました。これは、従来であれば赤字国債を発行していた経費について、建設公債に振り替えることとなるものであり、防衛関係費の増額の財源とするためのものではありません。
さらに、今般の防衛力の抜本的強化に当たっては、必要となる財源は単純に赤字国債で賄うのではなく、税外収入の確保など、あらゆる工夫を行うこととしており、実際、令和5年度予算においては、防衛関係費の増額分1.4兆円に対応する財源は公債には依存しておりません。
このように、今般の防衛力の抜本的強化に際しては、公債発行に依存せず、財政規律との両立も図っており、防衛関係費が歯止めなく増加することにはならない、そのように考えております。(拍手)
〔国務大臣高市早苗君登壇、拍手〕
○国務大臣(高市早苗君) 岩渕友議員からは、放送法の解釈に係る内部文書についてお尋ねがございました。
総務省が昨日公表した行政文書につきましては、昨日の記者会見におきまして総務大臣がお答えになりましたとおり、相手方の確認を取るなど正確性を期する手順が取られていないこと、関係者から聞き取ったところによれば、認識が異なることが判明しており、正確性が確認できないものがあることが判明していると承知をいたしております。
私に関係する計四枚につきましては、私自身に確認が取られてもない、いないものであり、私が発言したことのない記述がなされているなど、正しい情報ではなく、捏造された行政文書四枚によって大臣や議員を辞職すべきだとは考えておりません。(拍手)
〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕
○国務大臣(松本剛明君) 岩渕友議員から、放送法の解釈に係る文書について御質問いただきました。
平成28年の政府統一見解につきましては、従来の解釈を補充的に説明し、より明確にしたものであり、従来の解釈を変更したものとは考えておらず、放送行政を変えたとも認識しておらず、放送関係者にもその点について御理解いただいていると認識しております。
その上で、小西議員が公開した関連の文書については、総務省において慎重に精査を行い、行政文書であることの確認ができましたので、昨日全て公表いたしました。文書の記載内容が正確であるかという点は引き続き確認を進めております。
ただし、正確性を期するなどの平成29年の行政文書の管理に関するガイドライン改正の前に作成された文書であることから、記載内容が正確であることを前提に議論することは難しい面もあることを御理解いただきたいと思います。(拍手)
〔国務大臣西村康稔君登壇、拍手〕
○国務大臣(西村康稔君) 岩渕議員からの御質問にお答えいたします。
電気料金の支援策についてお尋ねがありました。
総合経済対策に基づき、電気料金の負担軽減策として、2月の請求分から、低圧契約の家庭や企業等に対しては1キロワットアワー当たり7円、高圧契約の企業等に対しては1キロワットアワー当たり3.5円の値引きを行っております。まずは、この値引き支援を確実にお届けできるよう、予算執行に取り組みます。
その上で、先月の第7回物価・賃金・生活総合対策本部における総理からの御指示を踏まえ、規制料金の値上げ申請については、4月という日程ありきではなく、厳格かつ丁寧に審査を行っていくとともに、今後の電気料金支援についても、総合経済対策の執行状況や現場の地域の実情も踏まえながら検討してまいります。
省エネと再エネの抜本強化についてお尋ねがありました。
エネルギー安定供給の確保と2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、Sプラス3Eの確保が重要であり、省エネ、再エネ、原子力、火力、水素、アンモニアなど、あらゆる選択肢を追求してまいります。
委員御指摘の省エネと再エネにつきましては、2023年2月10日に閣議決定されましたGX実現に向けた基本方針においても、その重要性が明記されているところであります。
省エネについては、中長期的にエネルギー危機に強い需給構造を構築するためにも重要であり、今年度の補正予算では、企業向けの省エネ補助金については今後3年間で5000億円規模の支援を行うこととしております。
また、家庭向けの省エネ対策として、経済産業省、国土交通省、環境省の三省が連携し、省エネ効果の高い住宅の断熱窓への改修や給湯器の高効率化などに総額約2800億円の支援を行うこととしております。
再エネについては、重要な国産エネルギー源として、2030年度の電源構成に占める再エネ比率を36から38%とする目標を掲げております。
その実現に向け、地域の共生と適切な国民負担を図りつつ、あらゆる手段を講じ、関係省庁とも連携しながら、最大限の導入に取り組んでまいります。(拍手)