日本共産党の岩渕友議員は、5日の参院沖縄北方・地方特別委員会で、灯油価格が高止まりしているとして、北海道や東北など寒冷地への灯油代の支援を手厚くするよう求めました。
岩渕氏は、11月の北海道地域灯油意見交換会で、「灯油価格は命や健康にかかわる。補助金などの支援継続が必要」との声があがったと紹介。灯油代の支援状況をただしました。資源エネルギー庁の和久田肇資源・燃料部長は、1リットルあたり5円の定額補助制度と、自治体向けの重点支援地方交付金での支援があると答弁。総務省の橋本憲次郎審議官は、自治体の生活困窮者への灯油の購入助成に、国が補助する特別交付税措置があると答えました。
岩渕氏は、定額補助制度は来年3月末までの支援だとして同制度の継続を要求。また、特別交付税を活用し生活困窮者の灯油購入費を補助する「福祉灯油」に取り組む自治体はあるものの、国の補助が2分の1までのため、「財政状況が厳しく、さらなる国の支援がなければ取り組めない」との声があがっていると述べました。
岩渕氏は総務省の家計調査を示し、1世帯あたりの年間灯油代(2022~24年平均)は最も高い青森市で9万1093円、最も少ない東京都区部で1996円だと指摘。「約46倍の差があり、寒冷地の負担が重すぎる」と主張しました。
黄川田仁志沖縄・北方担当相は「重点支援地方交付金をかなり拡充した」などと答弁。岩渕氏は不十分だと述べ、物価高のもと灯油注文の減少を指摘する事業者の声も紹介し、住民が寒くても暖房を我慢することがないよう、支援のあり方の検討を求めました。
日本共産党の岩渕友議員は参院沖縄北方・地方特別委員会(5日)で、北海道標津(しべつ)町にある北方領土館の老朽化対策を求めました。
北方領土館は「北方領土」隣接地域にある返還運動啓発施設の一つ。老朽化が著しく、日本共産党の紙智子前参院議員が2023年に参院ODA沖縄北方問題特別委員会で改築や修繕を初めて要求。今年3月の紙議員の再質問に内閣府が、新たに調査研究費を予算計上し検討していくと答弁していました。
岩渕氏は、その後の具体的な予算化について、4月に発足した有識者会議の検討状況と26年度概算要求について質問。内閣府の三浦健太郎北方対策本部審議官は、同会議の中間とりまとめ素案に「特に老朽化が著しいことから、建て替えに向け新たな施設の基本構想・基本計画の検討、策定のための経費を概算要求に盛り込んだと記述された」と説明し、「概算要求で2000万円を、基本構想・基本計画策定に必要な経費として要求した」と答弁しました。
岩渕氏は、初めての予算化は地元でも歓迎されている一方、財政負担への懸念の声があると指摘。地元の要望をよく聞き、国策であり基本的に国が財政措置すべきだと要求しました。
黄川田仁志北方担当相は「建て替え費用についても検討する。地元のみなさんの意見を聞くことが必要だというのはその通りで、地元関係団体と連携、協力していく」と答弁しました。
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219-参-沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会-003号 2025年12月05日
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
初めに、黄川田大臣にお伺いいたします。
先ほども話がありましたけれども、先月大臣が根室市を訪問した際、一番やっぱり外国に近いと発言をした問題について、元島民の方々でつくる千島歯舞諸島居住者連盟理事長の松本侑三さんは、不法占拠されたというのが運動の前提、島を見ながら外国との表現はあり得ない、私たちの側に立ったら絶対に出ない言葉だ、もっと元島民の気持ちを理解してほしいと、その思いを語っていらっしゃいます。
今年一月に資源エネルギー庁の幹部が、原発の高レベル放射性廃棄物、核のごみですよね、この最終処分場をめぐる説明会で参加者から最終処分場を北方四島に建設してはどうかと言われて、魅力的だ、一石三鳥、四鳥だと応じるという、あってはならない発言を行ったばっかりなんですよね。
大臣、ふるさとに戻ることのできない元島民の皆さんのお気持ちを考えれば、あり得ない発言だったのではありませんか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 総理からも注意を受けたところでございますが、日頃から、日頃の言動には一層緊張感を持って職務に全うしたいというふうに考えております。
○岩渕友君 それだけなんでしょうか。元島民の皆さんのお気持ち考えれば、あり得ない発言だったというふうに思うんですね。もう一度、いかがですか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 言動には注意をして緊張感を持って職務を全うしたいというふうに考えております。
○岩渕友君 今の説明を聞いて元島民の皆様納得されるのかなという思いも受けました。あり得ないと、もっと気持ちを理解してほしいというふうにおっしゃっているわけですよね。こうしたお気持ちを踏みにじるような発言というのは許されないということで、このことを強く述べておきたいというふうに思います。
元島民の方々は、ふるさとを追われて大変な御苦労を重ねてこられています。今年は戦後八十年ですけれども、国際的な道理に基づいて不公正な戦後処理を正していかなくてはなりません。
それで、次に、北方領土館について質問をしていきたいというふうに思います。
この委員会で我が党の紙智子前参議院議員が二〇二三年十二月に、標津町の北方領土館の老朽化、この対応について質問をしています。この北方領土館ですけれども、北方隣接地域の発展や振興、さらに、国民理解を進めるためにも欠かせない施設です。今年の三月二十五日の委員会で、その後どのような検討がされましたかということで確認をいたしました。そうしましたら、今年度予算に北方領土隣接地域における地域一体となった啓発促進策についての調査研究が新たに盛り込まれるということになりました。この質問の直後の四月には、この検討に関する有識者会議が立ち上がって、直近の十一月十九日に行われた会議で中間取りまとめの素案が示されております。
この北方領土館の老朽化への対応について、素案ではどのように示されているでしょうか。
○政府参考人(三浦健太郎君) お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、令和七年十一月十九日水曜日に北方領土隣接地域における地域一体となった啓発促進策の検討に関する有識者会議の第四回が開催され、中間取りまとめ素案が議論されたところでございます。
その中で、御指摘の北方領土館につきましては、特に、北方領土館、標津町については、老朽化が著しいことから、建て替えに向け、新たな施設の基本構想、基本計画の検討、策定のための経費を令和八年度内閣府予算の概算要求に盛り込んだところであるなどの記述がなされたところでございます。
○岩渕友君 今言ったような中身が示されて、それで来年度の概算要求では、さらに、北方領土館の建て替えに向けた予算が新規で、新たに盛り込まれるという今状況になっています。
この概算要求の額と、その中身について教えてください。
○政府参考人(三浦健太郎君) お答え申し上げます。
まず、額につきましては二千万円でございまして、内容につきましては、北方領土館の建て替えに向けた基本構想、基本計画の策定を行うために必要な経費としてございます。
○岩渕友君 建て替えに向けて具体的に動き始めたということになりました。
この建て替えに当たって、地元から直接話をお伺いいたしました。予算が付いたということで、これ大変有り難いと、できるだけ地元負担がないようにお願いしたいんですというようなお声だったんですね。
大臣にお伺いするんですけれども、これは国策として進めているものです。ですから、地元の負担がないように、財政負担は基本的に国が行うべきだというふうに思うんですね。この点いかがかということと、あと、地元の方々の要望、まあいろいろあると思うんですけれども、これよく聞いて進めていくということが必要だというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(黄川田仁志君) この北方領土館については、今政府参考人からもお話がありましたとおり、令和七年度の概算要求で、その建て替えに向けた基本構想、基本計画の策定の経費を要求しているところでございます。そして、この建て替えに要する費用等についても、この基本構想等の検討の中で取り扱うこととなっております。
地元の皆さんとよく意見を聞いてということでございます。そのとおりでございまして、地元の皆様や元島民の方、そして関係団体と連携、協力して、様々な方の知見もいただきながら、しっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。
○岩渕友君 地元の負担がないように、基本的には国が行うべきではないかという点についてはいかがですか。
○国務大臣(黄川田仁志君) その点も含めまして、地元の皆様の声をしっかりと聞きながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○岩渕友君 地元の皆さんの声を伺うことは大事、あっ、何かありますか。よろしいですか。追加でありますか。(発言する者あり)
○委員長(横沢高徳君) ちょっと、指名、指名してから。
○国務大臣(黄川田仁志君) 済みません。
先ほどの答弁の中で、私、令和八年度概算要求と言うところを令和七年度と言ってしまいましたので、令和八年度の概算要求で要求していますので、済みません、訂正させてください。
○岩渕友君 地元の方が、地元の負担ないようにと、国策で進めているから国でというふうに言っているので、これはしっかり受け止めていただいて、予算付けていっていただきたいというふうに思うんですね。さらに、地元では地域振興を進める上でいろんな要望もお持ちなんですよ。よく要望を聞いていただいて対応していただきたいということも強く求めておきたいというふうに思います。
それで、資料の一を御覧いただきたいというふうに思うんですけれども、北方領土隣接地域での啓発促進策と併せて、地域の振興、重要になっているわけですね。
この資料一は、北方領土隣接地域である一市四町の人口の推移なんです。国勢調査を基に総務省が作成をした資料です。この黄色い部分が人口のピークになっているんですね、それぞれの市町の。根室市は一九七五年がピークで、直近の二〇二〇年と比較すると約半分減少しているんですね。それで、一方、中標津町は二〇一〇年がピークで、これはあんまり減少をしていないんですよ。
こういう状況を、大臣にお伺いするんですけれども、どういうふうに受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(黄川田仁志君) この北方領土隣接地域の人口でございますが、この減少傾向にあるということ、御指摘のとおりでありまして、非常に厳しい状況であるというふうに認識しております。
○岩渕友君 確かに厳しい状況ではあるんですけれども、それぞれの市町でいろいろ実情が異なっているということがあるわけですよね。中標津町なんかは余り人口減っていないのはなぜなのかなと思ったり、根室市がこんなに大きく減っているということで、その理由何なのかなというふうに私も思ったんです。
で、分析が必要だなと、なぜこういう状況になっているのかということが分析必要だなというふうに思ったんですけれども、どこに聞いても、昨日、いろいろレクを受けて、いろんな省庁に聞いたんですが、どこも分析をしていないということだったんですよね。この人口の推移を含めて、やっぱりその地域の振興というものに生かす必要があると思うんですよ。こうしたいろいろなものをやっぱりその地域の振興に生かしていくということが必要だと思うんです。
この要因をやっぱりちゃんと分析する必要があるんじゃないかと。人口の推移がなぜこうなっているのか、その要因を分析するべきではないでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(黄川田仁志君) この隣接地域も含めて、この北海道のあるべき姿については、北海道自身も、道がしっかり計画を立ててやるものというふうに承知をしております。また、令和五年に北海道が策定をしております第九期北方領土隣接地域の振興及び住民の生活安定に関する計画というものも立てております。
この隣接地域は返還要求運動の拠点でございまして、北海道の取組、これも注視しながら、北方領土問題の解決に向けて重要な役割を担っていただけるよう、この地域の振興を図ることが重要であるというふうに考えております。
○岩渕友君 北海道全体という話にとどまらず、今大臣がおっしゃったように拠点ということになっているので、これ有効な地域振興策を行うためにも要因の分析必要だというふうに思うんですよ。それで、少なくとも検討ぐらいはする必要あるんじゃないかと思うんですけど、大臣、いかがですか。
○政府参考人(三浦健太郎君) 申し訳ございません、北特法の立て付けについての御説明をさせていただきたいと存じまして、もう委員御案内のとおり、第十二条で主務大臣というのが規定されておりまして、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する事項については国土交通大臣となっております。
○岩渕友君 そういう縦割りがやっぱり問題だというふうに思うんですよ。昨日、分析どこかと言っても、やっぱり答えるところがなかったというのは、そういうことだと思うんですね。
やっぱりその地域の振興大事だということは思っていらっしゃると、共通の思いだというふうに思うので、これ少なくても検討ぐらいはするべきだというふうに思うんですよね。大臣、いかがですか。
○国務大臣(黄川田仁志君) ここはちょっと所管外になってしまいますので、私が検討するということを申し上げるのはできないことを御理解いただければというふうに思っております。
いずれにせよ、この北方領土隣接地域、ここが北方領土問題の返還運動の拠点であるという認識の下、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っています。
○岩渕友君 やっぱりこの問題、全体の問題ということで、是非大臣も検討いただきたいというふうに思います。
最後に、灯油価格をめぐる問題について質問をしていきます。
大臣は所信の中で、物価高の影響を受ける生活者や事業者の方々への支援について、しっかり支援できるようにというふうに述べています。
物価高が暮らしに深刻な影響をもたらす下で、その対策が喫緊の課題になっています。今季最強寒波が到来をして、いよいよ本格的な冬が始まっていますけれども、その下で灯油の価格が高止まりしているんですよね。山形市では過去最高、青森市でも高止まりなど、その負担が家計に重くのしかかっています。北海道や東北など寒冷地にとって、この灯油は欠かすことができない生活必需品なんですね。
先月十八日に札幌市で開かれた北海道地域灯油意見交換会では、寒冷地の厳しい冬には灯油価格は命や健康に関わる問題、補助金といった支援の継続が必要という声が上がっています。
この灯油代への支援なんですけれども、どうなっているか、紹介してください。
○政府参考人(和久田肇君) お答えを申し上げます。
燃料油の価格高騰対策としての定額引下げ措置でございますけれども、灯油についてはリッター当たり五円の支援を行っているところでございます。これに加えまして、先日閣議決定をされた総合経済対策におきまして、地域の実情に応じて困難な状況にある者をしっかり支えるとの観点から、厳冬期を迎えることを念頭に、昨年度の経済対策に引き続きまして、重点支援地方交付金の推奨事業メニューとして灯油使用世帯への給付等の灯油の支援が明記をされたというふうに承知をしてございます。
○政府参考人(橋本憲次郎君) お答え申し上げます。
灯油の支援策についてでございますが、各地方自治体におきましては、生活困窮者に対する灯油購入費の助成など、地域の実情に応じてきめ細やかに原油価格対策を講じているところでございます。
総務省といたしましては、このような地方自治体の独自の取組に対しまして特別交付税措置を講ずることとしているところでございます。
○岩渕友君 今答弁があった一リットル当たり五円の引下げ、これについては、ガソリンの暫定税率廃止との関係で、今のところ来年の三月末までの支援というふうになっているんですね。この冬も灯油価格が高止まりしている状況を見ると、この制度は継続する必要があると思います。これ求めておきたいと思うんですね。
特別交付税を使って生活困窮者への灯油購入補助として福祉灯油の取組をやっているところもあるんですけれども、国の補助が二分の一なので、残りは自治体の負担になるわけですね。自治体からは、財政状況が厳しく、更なる国の支援がなければ取り組むことができないという声も上がっているんです。
資料の二を御覧いただきたいんですけど、この灯油代なんですが、総務省の家計調査によると、一世帯当たりの灯油に掛ける支出金額、二〇二二年から二四年の平均で、一番多い青森市、そして一番少ない東京都区部で約四十六倍の差があるんですよね。これ地域間の格差すごく大きいんですよ。
大臣、これだけの格差があります。寒冷地の負担が重過ぎるという状況です。この寒冷地や地方の支援を手厚くするなど、この支援の在り方について検討必要じゃないでしょうか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 今回の補正予算でもそうですし、経済対策でもそうですが、地方のいろいろな実情に合わせて使えるように、先ほど参考人からの答弁もありましたが、重点支援地方交付金、これをもうかなり拡充をしております。
そういうことでございまして、自治体において寒冷地という地域の実情を踏まえて燃料費支援等を手厚く実施していただけるよう、寒冷地にも配慮した配分を実施してまいりたいというふうに考えております。
○岩渕友君 それだけではやっぱりなかなか足りないというのが皆さんの実感でもあるんだというふうに思うんです。
既に、これまでよりも灯油の注文の量が少ないという事業者の方の声もあるんですね。寒くても我慢するというようなことがあれば、それはまさに命に関わる問題にもなりますので、そういったことがないように手厚い支援を求めて、質問を終わりたいと思います。