北海道コラム

2017.03.27 北海道コラム

住宅無償提供継続は国の責任

 先日の東日本大震災復興特別委員会で、原発事故によって避難区域外から避難するみなさん、いわゆる自主避難者への住宅無償提供が3月末で打ち切られる問題で、無償提供の継続を今村復興大臣に迫りました。

 住まいは人権です。この間北海道含め、受け入れ自治体では次々と独自支援が決められてきました。住民のみなさんの運動の成果です。しかし、兵庫県宝塚市の市長が「自治体の支援には限界があり、国が一律の支援策を打ち出すべき」と言っているように、国が責任を持つべきです。
 ところが大臣は3月12日のNHK日曜討論でこの問題に触れ、「ふるさとを捨てるのは簡単」だと言い放ちました。東京に避難する方から「ふるさとを捨てることができないから6年間も苦しんでいるのに」と悲痛な訴えがありました。「大臣はこうした思いを分かっていない」と迫ると、大臣は98%の方が4月以降の次の住まいをきめていることをもって「これだけの人が戻っている」と何度も繰り返しました。やっぱり大臣は分かっていないのです。次の住まいを決めた方の8割が避難継続を決めています。
 避難区域内は、原則戻れないとされてきた帰還困難区域をのぞく地域の避難指示が4月1日までに解除される方針です。避難指示が解除されれば原発事故の被害が終わりではありません。戻る人も戻れない人も、どんな選択も尊重されなければなりません。「被害が続く限り国が責任を持って取り組め」、引き続き国に迫っていきます。