北海道コラム

2018.03.26 北海道コラム

生活と生業再建の責任を果たせ

 経済産業委員会と東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第一原発事故から七年を迎えた福島の実態を示し、政府の責任を質しました。

 福島県の発表でも五万人近くの方が避難生活を強いられています。しかし、このなかには区域外避難の方々は含まれていません。復興庁は、都道府県からの報告を受けて避難者数を発表していますが、統一のルールがなく都道府県任せ。どこに聞いても、どれだけの方が避難をしているのか分かりません。
 東京都、新潟県、山形県が区域外避難の生活実態の調査を行っています。支出は増えているが収入は減っているなど、生活困窮が深刻です。とりわけ住まいの確保は重要ですが、国は住宅無償提供を打ち切り、福島県の支援、受け入れ自治体の支援策に任せています。
 三月、原発事故に関わる訴訟の判決が、京都、東京、いわきと相次いで出ました。国の責任を断罪し、区域外避難について合理的だと認めています。加害者である国に、避難の実態をつかみ、生活と生業を再建する責任を果たさせなければなりません。

 東京は桜が満開です。福島第二原発が立地する富岡町の夜ノ森は桜の名所です。長く続く桜並木は、途中から帰還困難区域内になります。見えない壁が放射線を遮っている訳でもないのに、国の一方的な線引きが住民を分断し、今も苦しめています。同じ過ちを繰り返してはなりません。国会史上初となる「原発ゼロ基本法」成立へ、力を尽くします。