しんぶん赤旗で2022年2月に連載された、いわぶち友参院議員の実績記事です。
ともに築く 第1回「原発事故被害 東電追及の先頭に立つ」
いわぶち友参院議員は2016年の初当選以来、東京電力福島第一原発事故被害をはじめ、現場の声に応え120回を超える論戦を国会で繰り広げてきました。粘り強い追及で解決への足がかりをつくり、世論・運動を励まし続けてきた「宝の議席」です。7月の参院選で自身の再選、党躍進を必ず果たそうと全力をあげています。
「原発事故さえなければ失うことのなかった命があり、当たり前の暮らしがある。生業(なりわい)を奪われることも家族がばらばらになることもなかった」
福島県出身のいわぶち氏は、「原発ゼロ社会の実現」を原点に、2016年10月の初質問から原発事故による被害をめぐる質問を一貫してとりあげて、原発関連の質問等は70回以上にのぼります。
現地、全国のたたかいと力を合わせ、「被害者切り捨ては許さない」と東電、国の責任を鋭く追及してきました。
完全賠償の力に
原発事故による営業損害の賠償請求・合意件数の実数は、いわぶち氏が初めて東電に明らかにさせました。
事故により失われた利益(年間)の2倍分を一括して支払う約束にもかかわらず、避難指示区域外では「支払い合意が請求数の半分以下」「追加賠償は500件請求で1件のみ」など、東電の不誠実な対応を暴露(2018年4月)。これを福島の地元2紙も大きく報じ、完全賠償への運動を広げる大きな力となっています。
商工団体の調査で、同区域外の事業者の6割が賠償未請求である実態を突きつけ、東電が「相談窓口はない」などと業者を門前払いにしていたと告発。「被害が続く限り賠償を続ける」(2017年、当時の世耕弘成経産相)と明言させ、たたかいを励ましました。
後日開かれた福島県の県商工会議所、県商工会連合会、県中小企業団体中央会の商工3団体の会議で役員らは、いわぶち氏への答弁を出席していた東電副社長に示し、賠償継続を強く求めました。
賠償をめぐって、集団で行ったADR(裁判外紛争解決手続き)で、東電が「仲介和解案の尊重」を掲げながら拒否し、協議が打ち切られる事態が相次いでいました。いわぶち氏は、「東電が被害者の訴えに耳をふさぎ続けている間にどれだけの方が亡くなったか」「ただちに指導すべき」だと経産相に迫りました。
直接指導を約束
この追及で、「直接指導する」と約束させるまで追い込み、後日、世耕経産相は東電社長を呼び、「和解案に基づき誠実に対応することは当然の責務」と指導しました。
国・東電を断罪する司法判決が相次ぎ、国の賠償基準にはない「ふるさと喪失」慰謝料の支払いを命じる判決(2020年3月、仙台高裁)も出されました。いわぶち氏は「ふるさとを奪われたことを国も認めないのか」と厳しく追及。完全賠償を求める世論と運動、国会論戦が東電・国を追い込んでいます。
来春にも政府・東電が強行を狙う原発事故汚染水の海洋放出について、関係者との約束をほごにするものだと厳しく批判。陸上保管継続など別の方法を示し、撤回を繰り返し要求しました。北海道に政府が押しつけようとしている「核のごみ」処分場問題も追及。このような札束で頬をたたく政府のやり方は「原発マネーは地域のためにならない」「財政難の自治体を交付金で誘導してはならない」と厳しく批判してきました。
原発事故で原状回復、完全賠償などを求めている「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の中島孝原告団長は「弱い立場の人を守る時には誰よりも強くなれる人です。必ず議員でいてください」といわぶち氏再選に強い期待を寄せています。(つづく)
【所属委員会など】
経済産業委員会、決算委員会、東日本大震災復興特別委員会、国民生活・経済に関する調査会
ともに築く 第2回「再エネ普及 乱開発への規制を強化」
原発ゼロ社会、気候危機打開をめざして、いわぶち友参院議員は、地域に根差し住民の暮らしと共生、地域経済に貢献する再生可能エネルギー(再エネ)普及を一貫して求め、後押ししてきました。
再エネをめぐっては、地域外の事業者による乱開発や災害誘発の危険がある大規模事業への住民の反対運動が各地で起こっています。
アセス逃れ防ぐ
いわぶち氏は国会で初めて、巨大風力発電の集中立地計画の問題をとりあげ(2018年4月)、住民合意のない事業の中止、「地域との共生」が必要だと政府をただしてきました。
地元での反対署名や議会の反対意見書などを示し、世耕弘成経産相(当時)も「地元理解が得られているとは言えない」と認めました。福島県いわき市遠野に計画されていた外資の事業は、地元住民の粘り強い運動と力を合わせ中止に追い込みました。
宮城県丸森町では大規模太陽光発電設備(メガソーラー)設置計画を二つに「分割」することで環境影響評価(アセスメント)手続きを回避する「アセス逃れ」の動きがありました。住民の相談を受け、いわぶち氏は2021年5月29日に現地調査、翌々日にさっそく質問。アセス逃れを許さないよう事実認定の基準見直しを求め、当時の梶山弘志経産相は見直しを約束。9月末、アセス逃れ防止を強化する見直しを行いました。
乱開発規制や住民合意の義務化を一貫して求め、梶山経産相は乱開発規制のための再エネ条例の情報を収集した「データベース化」や、自治体への情報提供を約束し、実現。再エネ事業者の情報共有の早期化など、地域と共生する再エネ普及のための改善を行わせてきました。
再エネの促進を阻害する問題にも目を光らせ、ただしてきました。
岸田政権が「脱炭素」を口実に原発を推進していると批判。屋根置き太陽光パネルや、農地に設置する「ソーラーシェアリング」など今ある技術を活用し、省エネ・再エネ中心のエネルギー政策への転換を求めてきました。
北海道十勝地方では、家畜ふん尿を利用するバイオガス発電計画が、送電線の「空き容量不足」のために次々に中断(2018年)。北海道電力泊原発が停止中にもかかわらず、原発フル稼働時の容量を確保する「空(から)押さえ」がありました。
いわぶち氏は「原発による送電線『空押さえ』をやめ、再エネ、とりわけ小規模電源の最優先接続・給電へと転換すべき」だと要求。政府は未稼働・未完成の原発が送電線の容量を押さえていることを国会で初めて認め、その後、送電線の空き容量の使い方のルール変更に着手しています。
気候危機打開へ
人類の未来がかかった気候危機の問題で、党国会議員団・気候危機対策委員会事務局長でもあるいわぶち氏は、石炭火力発電所の新増設や輸出をただちに中止すべきだと繰り返し追及。日本政府が世界で1、2位を争う公的資金を海外の石炭火発建設に投入している異常さを白日の下にさらしました。
国会での追及や、党の「気候危機を打開する2030戦略」の提案に、国際環境NGOメンバーからも感謝と期待が寄せられています。
「政治家にあまりポジティブな印象をもっていなかったが、国民の立場で仕事をしている本物の政治家がいる。国会での追及は、私たちにとって希望の光です。」再エネ乱開発問題で相談を寄せた住民から、いわぶち氏のもとに届いたメールです。(つづく)
ともに築く 第3回「中小企業支援 業者のたたかい励ます」
企業数の99.7%、雇用の7割近く占め、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する中小企業―。自公政権は中小企業に厳しく、大企業は守る政治を続けてきました。新型コロナ禍を〝奇貨〟として中小企業を選別し、淘汰まで狙っています。
実態を突きつけ
いわぶち友参院議員は、中小・小規模事業者のかけがえのない役割や、現場のリアルな実態を政府に突きつけ、政治を動かしてきました。
持続化給付金の実現・拡充、給付要件の緩和や対象拡大など、業者と連帯して繰り返し政府に要請。道の駅、映画センター、農民連ふるさとネットワークなど、法人格のない〝みなし法人〟の「法人税を納めているのに、なぜ給付対象にならないのか」などの声が全国から相次ぎました。この問題では、国会で対象の拡大と減収した事業者全てを支援するよう求めてきました。
東日本大震災や台風で被災した事業者が、「自分たちは地域と一体」との思いで自発的にがれき撤去など災害復旧に取り組み、「地域の防災のインフラ拠点」を担ってきたことを紹介。地方経済の再生・持続的発展にとって中小・小規模事業者の事業継承はきわめて重要な課題だとして、国の支援の抜本的強化を求めました。
世耕弘成経産相(当時)も「地域経済の活力、雇用の維持といった観点からも極めて重要な課題だ」(2019年5月)と答弁しました。
中小企業が金融機関から融資を受ける際の公的な保証制度について、100%保証から「部分保証」への改悪(2017年)で貸し渋りが起こるとの現場の懸念を示し「中小企業の資金繰りの命綱を断つもの」と批判。世耕経産相は「資金繰りに支障をきたさないよう金融庁と連携して対応する」と答え、「今後のたたかいに生かせる」(業者)と運動を励ます論戦を展開してきました。
楽天の横暴阻む
大企業の横暴、中小企業に対する優越的地位の濫用をストップするたたかいでも奮闘してきました。
インターネット通販大手の楽天市場で、中小出店者に「送料無料」を事実上強制してきた問題を国会で最初にとりあげました(2019年11月)。運営する楽天の方針に反対した出店者が検索順位などで不利益を被ったことを告発。「こんな横暴は許されない。消費者の不利益にもつながる」と何度もただしてきました。
出店者、楽天ユニオン、国会論戦と「しんぶん赤旗」が連携してたたかい、2020年12月に公正取引委員会は独占禁止法違反(優越的地位の濫用)の疑いがあるとの結論を発表。楽天に「強制しない」と約束させました。
出店者からいわぶち氏のもとに感謝のメールが届きました。「公取が楽天に下した判断に、とりあえずホッとしました。岩渕議員のご尽力のおかげです。今後も圧力に負けずに頑張っていきます。」
(おわり)