しんぶん赤旗コラム

福島廃炉から原発ゼロへ

 「福島第2原発全号機を廃炉の方向で具体的に検討を進める」と東京電力の社長が14日に表明しました。
 福島県議会では、第2原発全基廃炉を求める意見書が全会一致で4回も可決され、同様の意見書や決議が、県内59ある全ての市町村で可決されており、第2原発の廃炉は福島県民の総意です。あまりにも遅すぎるとはいえ、県民世論が東京電力を追い詰めた結果です。

 東京電力保有の原発は新潟県の柏崎刈羽原発だけとなりました。10日に投開票が行われた新潟県知事選挙は、市民と野党の共同候補として池田ちかこさんが立候補し、及ばなかったものの大健闘しました。
 新潟県民への世論調査では、7割近くが再稼働に反対です。池田さんが「福島原発事故の検証結果がでないもとでの再稼働は認めない」と公約し、論戦をリードしたことで、相手も再稼働について触れざるを得ませんでした。
 「再稼働反対」はどの世論調査でも国民半数を超える大きな世論になっています。この声をうけて今国会に、国会史上初めて「原発ゼロ基本法案」が野党4党と1会派によって提案されています。
 この原発ゼロ基本法案が衆議院の経済産業委員会に付託され、審議できる状態となりました。野党側は「付託されたら審議せよ」と徹底審議を求めています。市民と野党の共闘は確実に前進しています。この力で原発ゼロを実現させましょう!