しんぶん赤旗コラム

文献調査の応募撤回を

 原発・エネルギー問題の調査で北海道寿都(すっつ)町へ。畠山和也前衆院議員、真下紀子、菊地葉子両道議とうかがいました。寿都町では、片岡春雄町長が、高レベル放射性廃棄物の最終処分地決定にむけた文献調査の応募を検討するとしています。
 地元の幸坂順子町議が声をかけてくれ、町民の方々、隣の黒松内町の方々から話をお聞きしました。高校生のお孫さんから「そんなものをつくったら遊びに行けない」と連絡があったという方、「お宅の商品は買わない」と電話があった商店の方など、すでに影響が出ています。
 これをうけて、水産加工業の町民たちが撤回を求める署名を始め、短期間で8000人分に迫る署名が町内外から集まり、町長に提出されました。黒松内では学習会も開催されるなど、一気に運動が広がっています。
 東京電力福島第1原発事故から9年。事故など終わったと言わんばかりに、国や電力会社は原発再稼働に力を入れています。一方で、どの原発でも使用済み核燃料が満杯になりつつあるなか、その処分をどうするか焦りを募らせています。国策として進めてきた原発政策が行き詰まっていることを示しています。
 国はそのことへの反省もなく、自治体に責任を押しつけようとしており、あまりに無責任です。文献調査の撤回へ現場のみなさんと力をあわせるとともに、原発ゼロの政治決断へ力を尽くします。