しんぶん赤旗コラム

復興相暴言許せぬ

 「大震災が東北でよかった」。今村雅弘前復興相の暴言に、26日、首相官邸前に駆けつけた福島県農民連のみなさんとこぶしを突き上げて抗議しました。
 被災地・被災者の苦しみを理解せず、復興への努力を踏みにじるもので断じて許すことはできません。東北各地であがった怒りと抗議の声は、全国各地に一気に広がりました。

 今村氏の暴言はこれにとどまりません。「福島の復興はマラソンでたとえると30キロ地点」「ふるさとを捨てるのは簡単」「避難は自己責任」など、東北の人たちの思いや願いをふみにじる暴言にどれだけ傷つけられたことか。
 安倍首相は「任命責任は私にある」と言いますが、問われているのは任命責任だけではありません。資格がない「復興相」はもっと早く辞めさせるべきでした。そして次々の暴言を認め、かばってきたのは首相自身です。
 宮城県保険医協会の抗議文は「失言の背景にあるのは、復興への国の姿勢そのものだ」と厳しく批判しています。被災地を切り捨てる安倍政権の姿勢が問われています。
 「ふるさとを簡単に捨てられないから6年間も苦しんでいる」「言語道断だ。被災地のことはもう忘れられているのか」と切実な声があふれ、この声を安倍政権に質問でぶつけてきました。原発再稼働のために福島の事故を終わったことにするなど、被災地を切り捨てる安倍政権は即刻退陣させるしかありません。