しんぶん赤旗コラム

静かな議場に活気

 特別国会での本格的な国会論戦が始まりました。通常国会閉会から実に5カ月ぶりのことです。安倍晋三首相は所信表明演説で森友・加計問題には一言も触れず、「丁寧」という言葉とはほど遠いものでした。
 日本共産党は衆議院では志位和夫委員長、参議院では山下芳生副委員長が代表質問に立ちました。参議院の本会議場では、山下さんが質問を始めると、待ってましたとばかりに野党席から「そうだ」の声。自民党席からは負けじとやじが飛んで、それまで静かだった議場が急に活気づきました。それだけ安倍政権の本質を突いた質問だったということだと思います。
 衆議院では沖縄の問題で、参議院では原発と福島の問題で政府の姿勢をただしました。福島の方がツイッターで「涙が出た」と書いてくれました。

 先月、福島地裁は生業(なりわい)訴訟で国と東京電力を断罪する判決を下しました。
 ところが安倍首相の所信からは、原発事故に対する国の責任が全く感じられません。それどころか、東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働を認め、東海第2原発の40年を超える運転を申請。一方で、避難指示区域外から県外の雇用促進住宅に避難する世帯の追い出しを容認するなど、再稼働のために原発事故を終わったことにしようとする動きを加速させています。再稼働も福島切り捨ても許さない。安倍政権の暴走を許さない。国会論戦で力を尽くします。