北海道コラム

2018.05.14 北海道コラム

原発事故は収束していない

 東京電力福島第一原発事故から7年2カ月が経ちました。この間、安倍政権によって原発事故を終わったことにしようとする動きが次々出てきています。
 福島県内には、空間の放射線量をリアルタイムで測定する「モニタリングポスト」が設置されています。原子力規制庁は、多くのモニタリングポストを撤去し、昨年避難指示が解除された地域に配置するといいます。しかし、「モニタリングポストは空間放射線の情報を自分の目で確認できる唯一のもの。原発事故は収束していない。撤去しないで」など、反対する声があがっています。
 また、原発事故による放射性物質を取り除くための「除染」で出た放射性汚染土を、公共事業に利用する実証事業が進められています。その一つが二本松で計画されており、汚染土を道路の路床材として使うというもの。「汚染土を道路の下に最終処分するということか」と怒りの声が広がっています。

 住民のみなさんが運動を広げ、政府交渉をするなかで、モニタリングポストの一方的な撤去はしないこと、実証事業は検討するという回答を引き出しています。
 エネルギー基本計画の見直しが進められていますが、政府は原発を引き続き「重要なベースロード電源」と位置づけ、2030年に原発が電力に占める割合を20~22%としています。しかし、財界などが要望していた新増設は盛り込むことはできませんでした。原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換へ、引き続き頑張ります。