寿都町長と神恵内村長が「核のごみ」の最終処分に関わって、文献調査への応募を表明しました。町長とNUMOなど推進派側の住民説明会で反対の声が相次ぐなか、寿都町で議事録も公開されないなど、住民の不安にこたえ、十分な議論が行われたとはとてもいえません。
この問題を考えるとき、いつも福島のことを思い出します。先日、福島県双葉町にオープンした「東日本大震災・原子力災害伝承館」に行ってきました。原発事故前、原発周辺の子どもたちに行われていた原発の体験学習。その記録集の一部が展示されていました。「一番すごいなあと思ったことは、生活が豊かになったという話」「貧しい生活から豊かな生活へ地域が変わってきた」などと書かれた作文とともに、原発立地でどれだけ人口が増えたかを示すグラフがありました。
今も変わらぬやり方にがく然とします。国は、人口減少や財政の困難さといった地域の苦しさにつけこむようなやり方をやめて、自治体が住民のくらしを守るために必要な財政保障を行うべきです。
原発事故後、避難所などで「事故が起きるなんて思ってなかった。こんなことになるなら原発なんてなければよかった」と何度も聞きました。安全神話の繰り返しではなく、十分な情報と議論が必要です。
住民の方々から、「撤回は可能、ここからだ」という声があがっていると聞きました。連携をとりながら取り組んでいきたいと思います。
北海道コラム