しんぶん赤旗コラム

震災、原発事故…傷深く

 東日本大震災の被災地調査で小池晃書記局長、紙智子参院議員と岩手県に入りました。陸前高田市の災害公営住宅脇野沢団地での懇談会で「わたしたちの願い」という要望を受けました。要望は、①消費税を上げないで、②年金を減らさないで、③今後は生活再建支援金を増やして―の3つ。安倍政権の悪政が復興に冷や水を浴びせています。

 戸羽太陸前高田市長は「震災から10年で工事は終わらない。国の支援策が切られたらやっていけない」と語り、達増拓也知事は「今からでも新しい支援策がほしい」と訴えました。
 小池書記局長が「期限を切ったり、既存の枠にあてはめるのではなく、最後まで責任を持った施策を国に求める」と応じました。
 被災者と自治体とが心一つに復興を進めていくことが切実に求められています。

 2日後、参議院東日本大震災復興特別委員会の委員派遣で福島県へ。飯舘村の方々が住む仮設住宅では「最初は2年で帰れると言われていたが、7年になった。精神的苦痛は永久に残ると思う」との訴えがありました。
 移動の車中、委員同士の話が尽きませんでした。実態を知ることと知らせることが大切だと改めて感じています。原発ゼロの政治決断を安倍政権に迫るとともに、国と東京電力は被害者の生活と生業の再建に責任を果たせ、という声をもっと大きく。私も力を尽くします。