日本共産党の岩渕友議員は18日の参院農林水産委員会で、政府が今国会に提出した食糧法改定案を「政府の責任を放棄し、需給の安定を農家の責任にしてしまう」と批判しました。
岩渕氏は、2014年に60キロあたり1万1967円だった生産者米価が、25年に3万6895円と約3倍に上がったと指摘。「価格の安定ができていなかったのは明らか」だと批判しました。鈴木憲和農水相は、政府の需給の見通しが間違っていたこと、備蓄米の機動的な放出ができなかったことが原因だと認めました。
岩渕氏は改定案が「需給の安定」のための「生産調整」という記述を削除し、「(農家による)需要に応じた生産」を明記したことについて、「政府による需給調整の手段を自ら放棄し、農家に需給の責任を押し付けている」と批判。法の目的規定から「価格の安定を図る」との文言をなぜ外したのかと追及しました。鈴木農水相は「米価は民間取引環境で決まるもの」との姿勢を崩さず、岩渕氏は「これでは政府が価格の安定に直接負っていた責任を放棄することになる」と主張しました。
岩渕氏は「(米供給の)入り口では生産調整を一切行わず、情報提供と農家の自己責任だけで、出口では不足しているときの備蓄米放出だけだ」と指摘。需給の引き締めを図る上で有効な手段である買い上げをしないのは政府が「予算を使いたくないからだ」と強調しました。
「令和の米騒動が続く中、必要なのは農家に対して『政府が責任を持つから安心して生産してください』と言える政策だ」と強調。「法案は真逆だ」と主張しました。
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221-参-農林水産委員会-011号 2026年06月18日
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
本法案では、生産調整に関する規定を削除して、生産者による需要に応じた生産を明記するとしています。今日は、この問題に関わって質問をしていきたいというふうに思います。
生産者米価は、二〇一四年は六十キロ当たり一万一千九百六十七円、二一年には一万二千八百四円でしたけれども、二四年には二万三千百九十一円、二五年は三万六千八百九十五円ということで、三倍にもなっているんですよね。そして今、暴落するんじゃないかという不安、今日も何人もの皆さんから出てきていますけれども、この暴落するんじゃないかという不安が広がっています。これ三倍ですから、乱高下しているというふうに言わざるを得ないんですよね。
これで現行法でいう価格の安定ができたと評価できるのでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
先ほど山下副大臣から佐々木委員へのお答えのところでお話しされているとおり、今般の米価高騰を振り返りますと、生産量から需要量に対して不足が生じ、民間在庫を取崩しを行って、減少するに伴い、米の不足するという不安から事業者間の調達競争が発生して、同業者間で取引するスポット価格を通じて比較的高い価格の米を調達せざるを得ない状況にあったということで、そういう中で、農水省が、生産量は足りているという認識の下で需要の実態把握に消極的で、政府備蓄米についても、不作時に放出するというルールの下、放出時期を遅延させ、卸売業者の不安感を払拭できず、更なる価格高騰を招いたということとして佐々木委員の質問に対して総括をしておりますので、我々として価格の安定の状況だったというふうには判断しておりません。
○岩渕友君 価格の安定ができていなかったというのは明らかですよね。
ところが、法案では、生産調整に関する規定を削除するということになっています。これ、削除するということは、今起きているような需給見通しより作付け意向の方が多いといった、過剰に対するコントロールの手段を自ら手放すということになります。結局、農家が需要に応じた生産を行うことしかなくなってしまうわけですよね。
これでどうやって需給の安定を図っていくのでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、ちょっと、昨今のこの先生御指摘の価格の安定が果たされていないというのは、もう全くそのとおりなんですね。これのやっぱり一番の要因は何かというと、まず我々が需要の見通しをそもそも違っていたというのがもうこれ根本的に駄目なんで、結局、生産者は需要に応じた生産をある種その段階ではしてくれていたわけですよね、国が出していた需要見通しという意味でいえば。しかしながら、その需要自体が間違っているわけですから、見通しが、もう話になりません。
ですから、それプラス、いざというときの本当に不足を生じさせないという備蓄の機動的な運用というのができなかったという、これもうダブルである種駄目なことが起こったので、もうこんな事態になっちゃったわけです。だから、もうこういう事態をまず二度とならないように、この法改正と運用の改善も含めてさせていただきます。
その上で、この今回の改正案では、引き続き、需給見通しの作成など、政府が講ずる措置を基本方針に規定をしています。そして、新たにこの第五条第四項を設けて、政府の責務として、米の生産の持続的発展を図るための需要開拓、輸出促進、生産性向上などを講ずる旨を明記をしておりまして、政府として責任を持って米の生産基盤を維持し、安定供給を実現をしてまいります。
一方で、先ほど申し上げたとおり、万が一足りないみたいな事態には、もう機動的にこれは備蓄を放出をすることによって対応させていただくということで、この需給の安定を図り、結果としてその価格の安定が図られていくというふうに考えております。
○岩渕友君 今日も答弁で、例えば精緻な情報を提供するようにするとか、今の答弁も含めていろいろ出てきているんですけど、例えばその精緻な情報を農家の皆さんが得たとしても、一人一人の農家がやっぱりどうやってその全体の需給のコントロールするのかということが、やっぱり今日の議論を聞いていても、衆議院のやり取りを見ていても、よく分からないというのが率直なところなんですよね。
今日どなたかもおっしゃっていたと思うんですけど、それぞれの農家がやっぱり自分の利益の最大化のために行動するということになったら、これ需給のバランスが崩れるということは大いにあり得ることだというふうに思うんですね。
大臣もそういう認識ではないですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、これ本当に、この需給のバランスをどう取るかというのは大変難しい議論であるというのはよく私も承知をしております。
これは、特に、需要に応じた生産の需要といったときに、生産者自らが、消費者、要は売り先がもう確保されていて、毎年これだけの量を自分は主食用の米売りますよ、この価格ですよというのが決まっている方もいれば、JAに出荷する方もいれば、その都度どこに出荷しようかなというのを出来秋に考える方もいます。様々な方がいる中で、トータルのバランスを取るということが大変難しいというのはよく分かります。
ただ、その上で、農林水産省では、その各産地や生産者が経営判断により作物選択を行えるように、この需給の見通しだけではなくて、全体のですね、この都道府県別の作付け意向や在庫の状況、そして産地銘柄別の相対取引契約数量や価格など、きめ細かな情報提供に努めているところであります。地方公共団体においても、その地域における需給情報の提供や特色ある産地づくりに向けたビジョンの策定などに取り組んできていただいております。
さらに、今言うと、水田活用の交付金の申請に必要な取組計画の確定日についても、従来の六月三十日から収穫直前の八月二十日まで大幅に延長して、この需給動向の変化にも柔軟に対応しながら需要に応じた生産を行えるようにしているところであります。
基本的には、不足が生じればこれは備蓄で対応するということが基本になりますので、どんな理由であったとしてもそれは基本だというふうに思いますが、一方で、その作り過ぎちゃうということですよね。そっちの方は、今の情報提供とか、皆さん、そこを都道府県別とか地域別にやっていくことによって、もっと言うと、今でいえば、米粉用のお米は足りませんとか加工用のお米は足りませんとか、そういう情報も丁寧に出させていただいて御判断をいただければというふうに考えております。
○岩渕友君 様々な方がいらっしゃるということなんですけど、やっぱり売り先が決まっている方たちばっかりではないので難しいというのは本当にそのとおりだというふうに思うんですよ。水活もなくなるわけですよね。その情報提供だけで全体をコントロールするということは、やっぱりそれは難しいということだというふうに思うんですよね。
例えばなんですけど、ノルウェーでは、全国の漁師さんがタラの漁に当たって会議を行って、一人一人の漁獲枠を決めるというわけなんですよね。合意ができなかったら漁そのものができなくなってしまうということで、皆さん、いろいろな納得いかないことがあったとしても、折り合いを付けながら結局は枠を決めていくということなんですって。
こうした仕組みがあるんだったら別なんですけど、生産者がそれぞれに判断をするというのは、結局それは難しいと、無理があるということになっていくし、需要に応じた生産そのものが、私は生産者任せにするということになっていくんだというふうに思っているんですね。今、価格の安定こそ、多くの農家の皆さんや、あと国民の皆さんが求めていることだと。
ところが、法案の中ではこの価格の安定という文言がなくなるわけですよね。現行法では、目的の中に、主要食糧の需給及び価格の安定を図りというふうになっているわけですけれども、法案では、主要食糧の需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図るという文言になるわけです。基本方針でもその後の条文の中でも同様のことが行われているわけですね。
その需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図るということは、需給の安定を図った結果として、この結果としてということを今日大臣も何度も答弁されていますけれども、結果として価格の安定化が図られるということになるわけですよね。
この価格の安定を結果論にしたのはなぜなんでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この米の価格は需給バランスなど民間の取引環境の中で決まるものでありまして、まず国として米の価格に直接的に関与するということは適当でないというふうに考えております。その点については岩渕先生とも共有ができるんだというふうに思っております。
しかしながら、米については、日常生活で欠かせない主食でありますし、国民の生活や経済の安定の観点から、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化が図られることが重要になります。ですので、今回の法改正においても第一条にこのような形で規定をさせていただいております。
結果としてというふうな言い方を私もしているんですけれども、これ一番大事なことは、要するに、ないという状態を生じさせないことだと思うんですよね。国としては、国民の皆様にいざというときに主食が手に入らないという事態がないということを確保するというのが、もうこれどんな状況であってもそれが一番だと思っています。
ですから、そこに向けて、この前の米騒動のように、本当に買いに行ったのにどこにもないじゃないかという事態はまず生じさせないと。そのために機動的な備蓄の運用ができると、結果としてそれは価格が、何というか、安定化をしていくということだというふうに私としては考えております。
○岩渕友君 結果として価格の安定図るということは、やっぱり政府が価格の安定に負ってきた責任を放棄するということになるんじゃないかというふうに思うんですよ。
これまで大臣は、今日に限らず、価格にはコミットしないということを私とのやり取りでもずっと言われています。その方針をやっぱり今度の法案で固定化するということになるんだと思うんですね。価格にコミットしないと言うんですけど、小泉前大臣は、価格を下げるんだとか価格破壊を起こすんだということを明言をされて、政府備蓄米を放出されたわけですよね。これは価格に介入したということになるわけですよ。
大臣は先ほど、政府が米の価格に直接介入するのは適当ではない、適当ではないというふうにおっしゃったんですが、この適当ではないというのはなぜなんでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、これ結構過去に遡っちゃうんですけれども、食糧管理法の下で政府が全量買入れをして、米の値段も、ある種、農業者の皆様が毎年上京されて、政府が決める米価を引き上げろという運動をされて、結果として米価も決まっていたという事態、事態というか時代がありました。
しかしながら、その時代はやはり何が起きたかといえば、生産量がこれは需要量をもう大幅に上回って、毎年毎年過剰在庫が積み上がっていくという事態が生じました。結果として、それは何が起きたかといえば、それは政府が全量買入れをして米価も決めているわけですから、それは政府の責任において行き先のないお米の処理をせざるを得ないということで、何兆円も費やした歴史があります。
やっぱり大事なことは、ちゃんとマーケットの、価格というのは要するにマーケットの需給のバランスで決まるものでありますから、その、何というか、シグナルを生産者側もしっかりと受け止めて、需要に応じた生産をしていただくことが、需給の安定にもつながりますし、価格の安定にもつながるということで、そういう考え方の下にこれまで米政策の変更というのがなされてきたというふうに考えておりますから、私としては、米の価格に政府が介入するというのは、一瞬はうまくいくことがもしかしたらあるかもしれませんが、一瞬だけで終わってしまっていて、中長期的に見ると、またねじ曲がった状況になってしまうというふうに考えております。
○岩渕友君 確かに、これほど多くの事業者が参入をしている中で、例えば食管制度をそのまま復活するようなことはちょっと現実的ではないというふうに私も思うんですけれども、方法はいろいろあるんじゃないかというふうに思うんですよね。
それで、ちょっと提案したいのは、その価格の乱高下に対応する方法について、多くの研究者の方がこんな提案をしているのでちょっと紹介したいと思うんですけど、生産者、消費者が、それぞれがですね、これ以上は耐えられないという一定の範囲の中で市場メカニズムを導入することにして、その上と下ですよね、上限、下限のある安定価格を設定して、設定以上に上がり過ぎた場合には備蓄米を放出するし、下がり過ぎた場合には買い戻すという方法なんですね。この方法で、農家にとっては再生産できる価格にするし、消費者にとっては手に取りやすい価格にしようということなんです。
そうすると、お米に関する事業者の方々のいろんな努力に水を差すということにはならないのかなというふうに思うんですが、この提案について大臣はどんなふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 考え方としては、それは一つ理解はもちろんできますけれども、ただ、今、岩渕先生がおっしゃったことは、まさに政府が備蓄米の出し入れを通じて価格をコントロールしていくということそのものに、結果としてそういうことになろうかというふうに思いますので、私としては、私たちとしては、政府備蓄米の運営は、この量が足りていなければ当然出しますし、量が足りていれば売り渡さないという、要するに、量が足りていないという事態を絶対に生じさせないという意味で運営していくべきであるというふうに考えておりますので、価格の安定化のために、その維持を目的とした運営は基本的には行わない方がいいと思っております。
○岩渕友君 今の提案も含めて、やっぱりいろんな方法あると思うんですよね。
それで、先日、茨城県の取手市で農家の方々からお話伺ったんです。去年のお米は農家にとっても高過ぎるんだと、価格が高いことで米離れが進んだら困るんだというお話だったんですね。農家の皆さん自身も、高ければいいと思っているわけではないということだと思うんですよ。ところが、今、逆に、民間在庫量が過去最大規模になっていて、価格が暴落することへの不安が広がっているわけですよね。
政府備蓄米の放出で民間在庫量は二百四十九万トンと過去最高水準になって、米の市場、じゃぶじゃぶになっています。今年の全国の主食用米の作付け意向は七百三十三万トンに上っていますけど、その政府の精緻な需要量予測である六百九十四万から七百十一万トンを大幅に上回っているんですよね。これ、どう見ても、この秋の生産者米価は大きく値下がりするしかない状況だと思うんです。
多くの農家や関係者の方々が、もう一刻も早く放出したその政府備蓄米を買い戻してほしいというふうにおっしゃっているんですよね。これ、すぐにやるべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 政府備蓄米、今現在、いろいろ販売、販売というか放出をした結果、三十二万トン程度となっております。ですので、備蓄米の買戻しについては、米をめぐる様々な状況を総合的に見定めた上で、しっかりと判断をさせていただきたいというふうに思います。
いずれにしても、政府備蓄米は、この食料安全保障の観点から不可欠なものでありまして、米の供給不足に備え、備蓄水準の回復は進めてまいります。
ちなみに、岩渕先生から、高くなっちゃって米離れがという話が今ちょっとあったんですけれども、事実だけ申し上げると、高かろうが安かろうが、米の消費がすごい勢いで減ってきたという事実もあることも私の方からはちょっと申し上げさせていただきます。
○岩渕友君 今の話は、現場の方がそういう不安を持たれているという話なんですよね。
それで、見定めると言うんですけど、価格の暴落への不安が今もう本当に広がっているわけですよね。問題は、本当に買上げされるのかとか、データがどうなったら買い上げられるのかってことなんですよ。見定めているってことじゃなくて、具体的にどうなったら買上げになるのかということを皆さん知りたいってことなんですけど、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 具体的には、主食用米の販売動向や民間在庫の状況、そして、米のお菓子や米粉、日本酒メーカーなどの非主食用米を取り扱う事業者の原料米ニーズの状況、これ、ニーズがあるのに、今、作付け意向だと十分に満たしているという状況にはございません。そしてまた、米取引関係者の需給動向等の判断に関する調査結果、このような状況やニーズを踏まえた各産地の作付け意向などのデータを見ながら、米の基本指針に沿って、今後の需給状況や販売動向等を見定めた上で、買戻しについては判断をさせていただきます。
○岩渕友君 状況はそうなんですけど、データがどうとかということじゃなくて、いつになったら買い戻すのかと、具体的にどういう状況だったらなるのかということを皆さん知りたいということなんですよね。
これ以上言ってもあれなので先進みますけど、こういう状況であるということは、やっぱり価格が下がるのを見ているだけということになるんじゃないかと思うんですね。備蓄米の買戻しをしてほしいって声は本当にどこでも寄せられていて、農家の皆さんもJAの皆さんも卸の皆さんも、高値で仕入れたお米が売れなくて苦しい思いされているということなんですよね。
先日お話を伺った卸の方は、高い価格で買ったのはいいけど、仕入れた価格の半額になっていると、赤字になっても売り抜かなくてはならないと思っていて、市場動向だから仕方ないって言われるんだけど、生産者米価に見合った価格、買った価格で売りたいというふうに話をされていました。
今のような状況というのは、大規模な農家ほど大変になるんだというふうにも思うんですよ。今、燃油とか資材の高騰が大規模農家ほど重い負担になっています。さらに、米が暴落するようなことになったら、これ収入に響いてくるわけですよね。実際、大規模農家から秋肥が買えるかという声まで寄せられる状況になっているんですね。
このまま買い戻さずに生産者米価の暴落を黙って見ているというようなことになれば、大規模農家であっても立ち行かなくなっちゃうんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 生産者が安心して営農活動を行うためには、生産者の再生産、再投資が可能な価格に落ち着いていくことが重要であるというふうに考えております。先ほども申し上げておりますが、食料システム法に基づくコスト指標が取引を通じて活用されることにより、そういった価格水準に落ち着いていくことが重要と考えております。
その上で、価格の低下などにより農業収入が減少した場合に備えて収入保険などのセーフティーネット対策も措置をしておりますし、引き続き、こうした施策を着実に推進することにより、産地、生産者の皆様が作付け判断をできる環境を整備し、米の安定供給につなげてまいりたいと考えております。
○岩渕友君 立ち行かなくなるんじゃないかという声に応える答弁ではなかったというふうに思うんですね。
この法律の目的とされる需給の安定の方法は、要するに、入口では生産調整を一切行わないことにして、情報提供と農家の自己責任だけだというふうにして、出口では不足しているときの備蓄米の放出だけで、過剰、暴落の際には政府が買い上げて需給の引締めを行うようなことはしないということなんですよね。
何でそこだけはやらないというふうにしているんでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 先ほどから申し上げておりますけれども、政府備蓄は食料安全保障の観点から不可欠であることから、供給が不足する場合に備えているものであります。それの運用の基本的な考え方としては、量が足りていなければ売り渡すし、量が足りていれば売り渡さないという考えであります。価格の維持を目的とした運営は行わないため、法律上もこの考え方にのっとり条文を規定しているものであります。
ちなみに、豊作などにより需給が、これ豊作は別に生産者の責任では全くありませんので、そうした需給が緩和をした場合には主食用米を長期計画的に販売する取組を支援しておりまして、これにより需給の安定を図っていく考えであります。
○岩渕友君 需給が大幅に緩和したときに、その安定を図る上で有効な手段である政府の買上げだけはやらないということですよね。これ要するに、予算使いたくないということなのかということなんですよ。
二〇二四年の財政制度審議会の提言に、農業の未来は財政支援の多寡に懸かっているという発想から脱却し、自立せよとあるんですけれども、結局はこれに従っているということになるんじゃないかと思うんです。国民生活に欠かせない主食であるお米の需給の安定に予算を使わなくて一体何に使うのかということなんですよ。
やっぱり必要なのは、農家に対して、政府が責任持つから安心して生産してくださいって言える政策だと思うんですね。これは、この法案とは真逆のものなんじゃないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今回の法案は、今般の米価高騰の要因、こういった、で、何をしなければならないかという対応の検証も踏まえましてやっているものであります。決して財政審から言われて何かということではもう全くございません。
そして、私たちとしては、引き続き、農業予算については農業構造転換集中対策などにより農業経営の収益力を高め、稼げる農業の実現と食料の安定供給が図られるよう、必要な予算の確保にしっかりと努めてまいります。
○岩渕友君 まとめますけれども、令和の米騒動の影響がまだ続いているのに、その反省に立って出てきたのが、政府の責任を放棄して農家の自己責任にしてしまうような法案だということに、この内容本当なのかって驚きの声が寄せられているんですよね。
この中身、知られれば知られるほど怒りが広がるということになると思います。これだけ重要な法案はもっと国民的な議論が必要だということを述べて、質問を終わります。
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